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BL08W XAFS INFORMATION

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主な測定法

  • テンダーX線XAFS
  • 硬X線XAFS

概要

二結晶分光器を用いて、テンダーX線から硬X線領域のXAFS測定を行うビームラインです。 硬X線測定においては試料環境を変化させつつ測定するin-situ測定が可能です。 使用できるガスはN2、CO2など無害なものに限られます。
利用者が試料セルを持ち込み、自らセットアップを行う場合は標準測定となりますが、 試料セルを必要とする場合などにはアドバンスト測定として、東北大学SRIS西堀麻衣子教授と 共同実験を行うことを推奨します。
コアリションコンファレンスでの講義資料
※上記講義資料は2023年12月5日時点のものです。
一部の技術情報は更新されている場合がありますのでご注意ください。


なお、アドバンスト測定の場合には装置の設置や調整に時間を要することがあります。これらの時間もユーザーのビームタイムに含まれます。

ビーム特性

エネルギー
2.1~13keV
フラックス
5.6~49x1011 cps (計算値)
ビームサイズ
100ミクロン程度(予想値)

ハッチの大きさ

約12.5m(光軸方向) x 約4m(幅) x 約4m(高さ)

光源と光学系

5極マルチポールウィグラーを光源として、液体窒素冷却シリコン二結晶分光器で分光し、テンダー領域から硬X線領域の単色X線を得ている。
集光はベントシリンドカルミラーで行い、さらに実験ハッチ内に高波長除去用の二枚組ミラーを有する。

実験ステーション

実験装置
【テンダーX線XAFS計測装置】 およそ4keV以下で使用
・全電子収量法・部分蛍光収量法 同時測定可能(全電子収量法は、試料に導電性が必要となります。金属などで蒸着することをご検討ください。)
・真空下で測定(He不可)


【硬X線XAFS計測装置】 およそ4keV以上で使用
・大気中で測定
・試料はスライドマウントに装着することを基本とするが形状は任意

検出器
・テンダーX線蛍光測定用 4素子シリコンドリフト検出器(テクノエーピー社製XSDD50-04GR)

・硬X線用 イオンチェンバー各種(応用光研社製)

・硬X線蛍光測定用 4素子シリコンドリフト検出器(テクノエーピー社製XSDD50-04GR)

・転換電子収量検出器(Heガス使用。)
 近年Heボンベの入手が困難となっております。Heボンベが空になった際は、使用できなくなる可能性がございます。 また、転換電子収量法は、試料に導電性が必要となります。金属などで蒸着することをご検討ください。)

レイアウト


△クリックで拡大

転換電子収量法(CEY)を用いたXAFS測定

 
図. 転換電子収量法を用いて測定した鋼材中のMnのXANESスペクトル
測定試料: 鋼材
測定元素:Mn K-edge
測定手法:転換電子収量法
露光時間:1秒
 
図. 転換電子収量法を用いて測定した銅箔のXANESスペクトル
測定試料: 銅箔
測定元素:Cu K-edge
測定手法:転換電子収量法
露光時間:1秒