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重要なお知らせ
2025年6月4日
現在、BL08Wのサンプルステージの降温機構に不具合が生じております。
故障により、室温以下での測定が不可能ですが、室温および昇温実験は可能です。
復旧時期については、メーカーと協議中です。進捗があり次第、本ページでお知らせいたします。
主な測定法
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小角X線散乱
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広角X線散乱・回折
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Grazing incidence小角・広角散乱・回折
概要
小角X線散乱、広角領域の回折および散乱を測定するための装置です。
Anton Paar社製SAXSpoint5.0小角散乱装置を測定装置とし、
光源はウィグラーからの放射光を使用しています。
試料と検出器が真空中に置かれているため、バックグラウンドが低く、
また検出器を移動することで試料と検出器の間の距離を随時変更可能です。
同社製のソフトウェアを用いた測定とデータ解析が可能です。
なお、USAXS測定はBL10Uにてアドバンスト測定として実施可能です。
ビーム特性
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エネルギー
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8.1keV または 13.1keV
※ビームタイム中のエネルギー切替はできませんのでご注意ください。
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ビームサイズ
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8.1 keV:水平 約150 µm, 垂直 約80 µm
13.1 keV:水平 約130 µm, 垂直 約65 µm
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フラックス
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8.1 keV:1.0x1011 cps
13.1 keV:4.4x1010 cps
光源と光学系
5極マルチポールウィグラーを光源とし、Si結晶のブラッグ反射で
ビームを水平方向に分岐したブランチである。
X線エネルギーは、Si111またはSi220のいずれかを選択することで選べます。
集光はベントシリンドリカルミラーで行う。
実験ステーション
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ハッチの大きさ
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約5m(光軸方向)x約2.5m(幅) x 約3.3m(高さ)
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実験装置
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【Anton Paar社製SAXSpoint5.0小角散乱装置】
・放射光をX線源とする
https://www.anton-paar.com/jp-jp/products/details/saxspoint-50/
以下の試料セルが利用可能である。測定は真空中で行うが、封入型の試料セル
(カプトン窓付き)も準備されている。
・20試料が装着可能な固体・粉末試料ホルダー(2種類)
・4試料が装着可能なペースト/ゲル試料ホルダー
・4試料が装着可能な溶液用ホルダー
・5本の使い捨てキャピラリーが装着可能な試料ホルダー
いずれも-10~120℃の温度制御が可能である。
https://www.anton-paar.com/jp-jp/products/details/heated-sampler/
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オプション装置として、GISAXSステージ、GISAXS加熱モジュール、
石英フローセル、SiNセルなどが準備されている。
・最大20試料の自動測定が可能
・二次元SAXS/WAXSマッピング可能
https://www.anton-paar.com/jp-jp/products/details/gisaxs-stage/
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検出器
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【Eiger2 1M(二次元検出器)】
ハイブリッド型シリコンフォトンカウンティングX線検出器
検出面積
79.9mmx77.2mm (WxH)(2モジュール)
画素サイズ
75ミクロン角
試料から検出器までの距離は、真空中で55~1600mmの範囲で変更可能。
ただしSAXS/WAXS同時測定は不可。
測定qレンジ:8.1 keVの場合
0.025 < q < 38 nm-1
測定qレンジ:13.1 keVの場合
0.035 < q < 57.1 nm-1
(検出器をオフセットすることによりさらに広角の測定が可能)
レイアウト
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平面図
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試料セル
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Multi-Solid Holder 4×5
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Powder/Paste Holder 4×5
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Liquid Holder 2×2
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Multi-Capillary Holders
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Anton Paar社製 GISAXS/GIWAXD用ステージ
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試料ステージ部 90mm x 58mm 回転ステージ部 30Φ
測定例