BL08Uは180~2000 eVの軟X線を利用して、物質の電子状態解析を行う
ビームラインです。APPLE-II型の楕円偏光アンジュレータによって、
垂直・水平直線偏光や左右円偏光を利用する設計となっています
(水平直線偏光以外の利用を希望する場合にはご相談下さい)。
偏角および発散角のエネルギー依存性がない光学系を採用しており、
高エネルギー分解能モードでの軟X線分光測定および高フラックスモード
での走査型イメージングが可能です。
実験装置として、雰囲気軟X線光電子分光(AP-XPS)装置が配置されており、
固体の化学状態を定量分析することができます。
試料上の光スポットサイズは30 µm(縦) x 80 µm(横)です。
標準測定では超高真空(10-10 mbar)での測定を、
アドバンスト測定では100~1023 mbarでの測定を実施できます。
測定時の試料温度は室温から500℃まで対応しています。
71極・周期長56 mmのAPPLE-II型アンジュレータを光源とし、回折格子分光器で 単色化した軟X線ビームが利用可能です。分光器の下流にスリットがあり、 エネルギー分解能の調整や、走査型イメージングにおける仮想光源として 利用できます。